子どもが急に熱を出すと、
胸の奥がざわっとして、不安が一気に押し寄せてきます。
「この熱は大丈夫?」
「何度で病院に行けばいいの?」
私自身、看護師でありながら、
わが子の発熱では何度も検索をした経験があります。
病院では冷静に観察できるのに、
家に帰ると一瞬で「ただの母親」に戻ってしまう。
それほど、子どもの発熱は親にとって特別な出来事です。
この記事では、
看護師としての臨床経験と、4人の子どもを育ててきた母としての体験をもとに、
「数字ではなく、状態で見る発熱の本質」 をお伝えします。
発熱時の受診の判断については、
【受診の目安】子どもの症状で迷わないための家庭判断|看護師ママのチェック基準
で詳しくまとめています。
なぜ子どもの発熱はこんなに不安になるのか
子どもの発熱は、
大人の発熱よりも強い不安を感じやすいものです。
理由のひとつは、
自分で症状を説明できない こと。
そしてもうひとつは、
「発熱=重い病気では?」
というイメージが強いことです。
でも実際には、
発熱は珍しいことではなく、
体が病原体と戦っているサインでもあります。
発熱は体の防御反応|数字だけで判断できない理由
発熱は、
体がウイルスや細菌と戦うために起こる防御反応です。
そのため、
体温の数字だけで「危険」「安全」を判断することはできません。
例えば、
38.5℃あっても
・呼吸が落ち着いている
・機嫌が比較的よい
・少しずつ水分が取れている
このような場合は、
家庭で様子を見られることもあります。
一方で、
37.8℃でも
・ぐったりしている
・呼吸が荒い
・目がうつろ
このような状態は、
数字が低くても注意が必要です。
大切なのは「何度か」ではなく「いつもと違うかどうか」 です。
発熱の前後で、のどの違和感や鼻水、だるさが出てきた場合は、
風邪の引き始めに家庭でできるケア|悪化させない初期対応と様子見の目安 も参考にしてください。
医療現場での発熱の見方
医師の指示には、
「38.5℃以上で必要時使用」
と書かれることが多いですが、
実際の現場では数字だけで判断しません。
看護師として確認するのは、次のような点です。
つらさ(不快感)
・ぐったりしている
・泣き止まない
・機嫌が極端に悪い
呼吸状態
・息が速い
・ゼーゼーしている
・胸がペコペコへこむ
水分摂取
・飲めているか
・吐いていないか
けいれんの兆候
・奇声
・手足がバネのように動く
これらは、
体温よりも重要な判断材料になります。
家庭ではなぜ不安が強くなるのか(体験談)
病院では、
・医師や看護師にすぐ相談できる
・酸素濃度や心拍数を測れる
・聴診器で呼吸音を確認できる
判断材料がたくさんあります。
でも家庭では、
・体温計
・子どもの表情
・親の感覚
だけが頼りです。
私も、
発熱のたびに不安になり、
何度も検索をしていました。
だからこそ、
家庭で判断できる視点を持つことが安心につながる
と強く感じています。
家庭で発熱時に観察すべきポイント
家庭では、次のポイントを意識して観察しましょう。
意識・反応
呼びかけに反応するか、ぼーっとしていないか。
顔色・皮膚色
青白い、唇が紫は受診レベル。
呼吸
息が速い、苦しそう、胸がへこむ。
「いつもとの違い」
泣き方、抱きつき方、動き方など。
この違和感(母親の勘)は大切な情報です。
脱水は発熱より危険なことがある
発熱時は一時的に食欲が落ちることもあります。
▶︎ 食欲がない日は様子見でいい?家庭でできる判断ポイント で、
食事と水分の考え方をまとめています。
発熱時は、
代謝が上がり、水分を多く失います。
特に注意したいのは、
・6時間以上おしっこが出ない
・唇が乾く
・涙が出ない
・目が落ちくぼむ
これらは脱水のサインです。
クーリング(冷罨法)の正しい考え方
熱を下げる目的で冷やす場合、
効果がある部位は
・脇の下
・足の付け根
頭を冷やすのは、
不快感を和らげる目的です。
冷えピタ・市販クールシートの注意点
市販のクールシートは便利ですが、
使い方を誤ると危険です。
実際に、
剝がれたシートが口や鼻をふさぎ、
重大な事故につながった例もあります。
・対象年齢を守る
・睡眠中は使用しない
市販品=安全ではありません。
解熱剤の正しい位置づけ
・解熱剤は熱を治す薬ではない
・下がるのは1℃程度
・寒気や震えがある時は使わない
解熱剤は、
つらさを和らげるための薬です。
受診を考えるべきサイン
次の場合は、早めに受診を検討しましょう。
・反応が鈍い
・呼吸が苦しそう
・水分が取れない
・ぐったりしている
・けいれん
・生後6か月未満の発熱
・高熱が3日以上続く
発熱時は眠りが浅くなり、夜中に何度も起きることがあります。
眠れない・夜中に起きる原因は?家庭でできる睡眠ケアと整え方|看護師ママが解説 もあわせてご覧ください。
まとめ|「いつもと違う」に気づく力を大切に
体温の数字は、
判断材料のひとつに過ぎません。
一番大切なのは、
「いつもと違うかどうか」 です。
毎日そばで見ている家族だからこそ、
気づける変化があります。
この知識が、
発熱時の不安を少しでも軽くし、
落ち着いて対応する助けになれば嬉しいです。



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