子どもの体温の測り方|年齢別のコツと正しい判断|看護師ママが解説

子育てケア

はじめに|「測れない」「嫌がる」は当たり前

子どもが発熱したとき、

体温を測ろうとしただけで泣いたり、暴れたりする。

そんな経験は、多くの家庭で一度はあると思います。

体温計を脇に挟まれる感覚、

押さえつけられるような体勢、

「何をされるかわからない」という不安。

子どもにとっては、決して不思議な反応ではありません。

そのため、

「うまく測れない自分が悪いのでは」

「ちゃんと測れなかったら判断できないのでは」

と悩んでしまう保護者の方も多いです。

でもまず知っておいてほしいのは、

体温は毎回完璧に測れなくても大丈夫ということです。

大切なのは、体温をどう判断に使うかです。

この記事では、

新生児から小学生までの年齢別に、

家庭で無理なく体温を測る工夫と、

体温を「子どもの状態を見る材料」として

どう活かすかを整理していきます。

体温は「数字」ではなく「判断材料」

発熱というと、

「何度あったら危険なのか」

「何度になったら病院に行くのか」

と数字に意識が向きがちです。

しかし実際には、

体温の数字だけで受診や薬の判断をすることはできません。

同じ38度でも、

元気に遊んでいる子もいれば、

ぐったりして水分もとれない子もいます。

家庭で見るべきなのは、

・元気や反応はあるか

・水分はとれているか

・眠れているか

・症状が悪化していないか

体温は、

これらと必ずセットで考える情報です。

体温計は、

答えを出すための道具ではなく、

判断材料のひとつだと考えてください。

体温計の基本|正確に測るための前提

家庭で最も信頼できる体温測定方法は、

腋窩(脇の下)での測定です。

腋窩で測るときは、

・脇のくぼみに先端をしっかり当てる

・腕を体に密着させる

・できるだけ動かない状態を作る

この3つが基本になります。

特に重要なのは、

解熱剤を使うかどうか判断するときです。

この場面では、

必ず腋窩で正確に測定してください。

年齢別|子どもの体温の測り方とコツ

新生児〜寝返り前

この時期は体の動きが少ないため、

比較的測定しやすい時期です。

腋窩で測るのが基本ですが、

首の後ろに体温計を軽く挟んで

測定することも可能です。

汗をかいている場合は、

軽く拭いてから測ると誤差が出にくくなります。

おすわり〜2歳頃

おすわりができるようになると、

体温計を強く嫌がる子が増えてきます。

押さえつけられる感覚が嫌、

何をされるかわからない不安。

この時期は、無理に測ろうとしない工夫が大切です。

・絵本で視線をそらす

・おもちゃで反対方向を向かせる

・測っている動作を見せない

こうした工夫で、

意外とスムーズに測れることもあります。

2〜3歳頃

少しずつ理解力が育ち、

「ピッてなるまでね」

と声をかけると協力してくれる子も増えてきます。

自分で腕を押さえてくれるようになると、

測定はぐっと楽になります。

就学前

注意力が散漫になり、

体温計を挟んでいることを忘れて

途中で動いてしまうことが多い時期です。

この場合は、

大人がそっと腕を支えてあげると

安定して測定できます。

小学生以降

体温計を渡すと、

自分で測ってくれるようになります。

この頃になると、

家庭での体調管理はかなり楽になります。

嫌がるときの対処法|「一瞬の固定」は悪ではない

どうしても測れないとき、

「押さえてはいけないのでは」

と悩む方も多いです。

しかし、

必要なときに一瞬だけ動かないよう支えることは、

危険な行為ではありません。

大切なのは、

長時間押さえつけないこと、

測れたらすぐ終わらせることです。

非接触体温計(おでこ)はどう使う?

非接触体温計は、

おおよその目安を知るには便利です。

ただし、

解熱剤を使う判断には適していません。

実際に病院勤務時、

非接触体温計で高熱と判断し解熱剤を使用した結果、

血圧が下がり入院になった方を見たことがあります。

重要な判断が必要な場面では、

必ず腋窩(脇の下)で測定してください。

解熱剤を使う前に必ず守りたいこと

解熱剤は、

必ずしも「熱を下げるため」だけに使うものではありません。

だるくて眠れない、

喉の痛みで休めない、

夜間に体力を消耗している。

このような場合、

休息をとる目的で使うこともあります。

ただし、

使用前には必ず正確な体温測定を行い、

子どもの全体の様子を確認してください。

発熱時、とくに高熱が急に出た場合は、

熱性けいれんについて知っておくと安心です。

▶︎熱性けいれんとは?突然のけいれんに慌てないための家庭対応と受診の目安|看護師ママが解説

を別記事で詳しくまとめています。

看護師ママの体験談|正確に測る意味

私は病院勤務時、

脳神経系の発作やけいれんを多く見てきました。

それでも、

自分の子どもが体温計を嫌がるだけで

焦ってしまうことがあります。

だからこそ、

「解熱剤を使うときは必ず腋窩で測る」

このルールだけは守ってきました。

体温を正しく測ることは、

子どもを守る判断につながります。

体温だけで判断に迷ったときは、

子どもの症状全体から受診を考える視点が役立ちます。

▶︎【受診の目安】子どもの症状で迷わないための家庭判断

で、家庭でできる判断ポイントをまとめています。

まとめ|体温は子どもを見るための道具

体温計は、

育児を苦しめる道具ではありません。

年齢に合わせて工夫し、

嫌がる前提で考え、

必要なときに正確に測る。

体温は、

子どもの状態を知るための大切な材料です。

数字に振り回されず、

子ども全体を見ながら判断していきましょう。

*関連記事|子供の体温の測りかた

嘔吐や下痢を伴う体調不良時に、

水分や元気の様子とあわせて判断する視点をまとめました。

▶︎子どもの嘔吐・下痢|様子見と受診の判断ポイントを看護師ママが解説

【筆者:まみ】|くらしのケアノート

「家庭の困りごとにそっと寄り添う、くらしのケア図書館」をコンセプトに、
おうちでできるやさしいケアと、暮らしをラクにする知恵を発信しています。

正看護師として10年以上勤務。
脳外科病棟を中心に、ICU(集中治療室)との兼任を含む高度急性期医療から、
消化器科(一般病棟/がん専門病棟)、結核などの指定感染症管理まで幅広く経験しました。

その後、デイサービスにて介護・リハビリ領域の看護にも携わり、
生活期の視点からのケアや家族支援を実践しています。

1000km単位の転勤を2度経験した4児のワンオペ母。
30分以内で作れる時短料理と、無理しない家庭運営が得意です。

▼Instagram:@kurashi_care(準備中)
▼BOOTH:PDFテンプレ販売予定

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