子どものアレルギーについて話すと、
「好き嫌いでしょ?」
「少しずつ食べさせれば治る」
と言われた経験はありませんか。
筆者である私は看護師であり、4人の子どもを育てる母です。
そして、アレルギーが命に関わる瞬間を、
患者としても、医療者としても、親としても経験してきました。
この記事では、
子どものアレルギーがなぜ「軽い問題ではないのか」、
そして家庭や周囲がどう向き合えばいいのかを、
体験談を交えてお伝えします。
アレルギー症状の中でも、特に注意が必要なのがアナフィラキシーです。
家庭での判断や初期対応については、こちらの記事で詳しく解説しています。
▶ 看護師ママがアナフィラキシーをわかりやすく解説|命を守るための家庭でできる判断と初期対応
現代の子どもにアレルギーが増えている背景
近年、子どもの食物アレルギーや環境アレルギーは確実に増えています。
原因は一つではありませんが、
次のような要因が重なっていると考えられています。
・生活環境や衛生状況の変化
・食生活の変化
・検査技術の進歩により早期発見が可能になった
・以前は気づかれずに過ごしていたケースが多かった
「昔はいなかった」のではなく、
見つからなかっただけという側面も大きいのです。
なぜ大人や高齢者に理解されにくいのか
親戚や祖父母世代から、
「昔はそんな子いなかった」
と言われた経験のある方も多いと思います。
これは、
・食物アレルギーの認知が低かった
・検査が一般的ではなかった
・「食べて慣れさせる」という考え方が主流だった
・重症例(アナフィラキシー)を目にする機会が少なかった
といった背景があるためです。
くしゃみや鼻水などの軽い症状しか知らないと、
命に関わる症状があるとは想像しにくいのも無理はありません。
看護師ママ自身のアレルギー体験
私自身、猫が大好きで、幼少期から猫と暮らしていました。
しかし実家を離れ、
猫と接する機会がなくなって約5年が経った頃。
友人の家で猫を少し触っただけで、
1時間後から強い目のかゆみが出始めました。
帰宅後、症状は急激に悪化し、
・くしゃみ
・鼻水
・咳
・喉と耳のかゆみ(気道の浮腫)
・眼球の腫れ
と、全身症状が一気に進行。
危険を感じて救急外来を受診し、点滴治療で改善しました。
この経験から、
アレルギーは突然、命に関わる症状へ加速する
という現実を、自分の体で思い知りました。
わが子の食物アレルギー体験(卵・エビ)
初めてのアナフィラキシー(生後10ヶ月)
生後10ヶ月の頃、市販のベビーホットケーキを食べた直後から、
・激しいくしゃみ
・咳
・全身の蕁麻疹
・目の充血
・耳の腫れ
・噴水のような嘔吐
が一気に出現しました。
救急外来で点滴治療を受け、
診断はアナフィラキシー(グレード2)。
しかし血液検査では原因不明でした。
再発で原因判明(3歳1ヶ月)
3歳1ヶ月のとき、再び同様の症状が出現。
血液検査の結果、
卵とエビのアレルギーが判明しました。
微量混入、加工食品、外食など、
アレルゲンは見えない形で日常に潜んでいることを痛感しました。
「大丈夫」「気にしすぎ」という言葉の危険性
子どものアレルギーについて話した際、
「昔はそんなのなかった」
「気にしすぎじゃない?」
と言われたことがあります。
しかしこれは、
命に関わるリスクを軽視した言葉です。
アナフィラキシーを知らない人にとって、
アレルギーは「不快な症状」に見えてしまうことがあります。
だからこそ、正しい知識が必要なのです。
看護師として見てきたアナフィラキシーの現実
看護師として、
私はアナフィラキシーショックで、
・呼吸停止
・人工呼吸器管理
・急激な血圧低下
・意識障害
に至った患者さんを何度も見てきました。
アナフィラキシーは、
数分〜数十分で命を脅かす状態へ進行します。
アレルギーは決して軽いものではありません。
家庭でできるアレルギー対策
家庭でできる対策には、次のようなものがあります。
・原材料表示の確認を習慣化
・外食時は必ず成分確認
・園・学校との情報共有
・誤食しにくい環境づくり
・エピペンの所持(医師処方・年齢制限あり)
・症状が出たら迷わず受診
「少しなら大丈夫」
「慣れれば治る」
という考え方が、最も危険です。
周囲に理解してもらうための伝え方
高齢の家族や親戚に伝えるときは、
・昔は検査がなく気づかれなかった
・微量でも命に関わることがある
・一度アナフィラキシーを起こすと再発しやすい
・過保護ではなく命を守る行動である
と、具体的に伝えることが大切です。
理解はすぐには得られなくても、
伝え続けることが子どもを守る力になります。
まとめ|アレルギーは命のリスク。正しい理解が子どもを守る
アレルギーは、
好き嫌いでも、気にしすぎでもありません。
医療の現場、そして家庭では、
アレルギーが命に影響する現実を何度も目にします。
正しく知ることは、
子どもを守るための大切な一歩です。
この記事が、
お子さんとその周りの人の安全を守る
小さなきっかけになれば幸いです。



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