【小児喘息シリーズ⑪】
はじめに|発作は“生活習慣”で大きく変わる
小児喘息は薬だけで良くなるものではありません。
生活の整え方しだいで、発作の頻度が大きく変わるといわれています。
特に、
- 就寝前の習慣
- 室温の管理
- 湿度の調整
- 寝具の選び方
など、家庭で毎日できることが発作予防の土台になります。
この記事では、「家庭でできる生活習慣」に焦点を当てて、
筆者の体験談を交えながら詳しく解説します。
発作が起こりやすい生活リズムとは
寝不足と疲労の積み重ね
子どもは疲労がたまると自律神経のバランスが崩れ、気道が敏感になります。
結果として、
・風邪を引きやすい
・咳が長引く
・深夜・明け方に発作が起きやすくなる
などのリスクが増えます。
室温・湿度の変化
とくに北国では、
室内は暖かいのに外は一気に冷えるため、温度差が発作の引き金になります。
また、湿度が高すぎるとカビ、低すぎると乾燥による悪化につながります。
外気への急な曝露
外へ出た瞬間の冷たい空気は、敏感な気道を強く刺激します。
1歳頃まではマスクができないため、
ネックウォーマーで口元を覆うなどの工夫が必要です。
毎日できる発作予防の生活習慣
就寝前の吸入を一定の時間に行う
喘息治療の基本は “毎日同じ時間に吸入する” ことです。
気道の炎症は時間帯の影響を受けるため、
吸入時間が一定だと症状が安定しやすくなります。
筆者の家庭では、
毎日決まった時間に就寝前の吸入を行うことで、
夜間~明け方の悪化が減った実感がありました。
冷たい外気に触れないように室温を一定に保つ
気道は温度差に弱いため、
冷たい空気を吸うだけで咳き込む子どもは多いです。
家庭でできる工夫として:
- 朝、暖房を早めにつけて室温を整える
- 外出前に軽くストレッチして体を温める
- 1歳頃まではネックウォーマーで口元を覆う
- 帰宅後すぐに手洗い&うがいで気道を落ち着かせる
筆者の家庭でもこの工夫は特に効果がありました。
カビを作らないための湿度管理
加湿しすぎるとカビが発生し、喘息悪化の原因になります。
筆者が実際に意識していたポイントは:
- 湿度は40〜50%を目安に
- 寝室は加湿しすぎない
- 加湿器はこまめに掃除する
- 梅雨〜夏は除湿メインで調整する
「湿度を上げるより、カビを防ぐ方が大切」という考えは非常に重要です。
ホコリが出にくい寝具・環境を整える
筆者は、毎日洗濯できる布団に変えて
寝具のホコリ・ダニ対策がしやすい環境を作ったそうです。
寝具は気道に近い位置にあり、
発作の原因にもなりやすいため、
この工夫は発作予防に大きな効果があります。
悪化を防ぐ“早めの対処”がもっとも大切
咳が出始めたら臨時薬を使う
喘息は「早めの治療」が非常に効果的です。
咳がコンコンと出始めた段階で:
- 臨時薬(抗ロイコトリエン薬)
- 臨時吸入
を行うことで、悪化を防げる可能性が高まります。
臨時吸入のタイミング
- 天気が崩れる前
- 気温差が激しい日
- 疲れがたまっている時
- 風邪のひき始め
このタイミングで早めに吸入を行うことで、
夜間の咳き込みを減らす助けになります。
室温・湿度の調整
気道が敏感な子どもは、温湿度の変化に大きく影響されます。
日々の小さな調整が、発作予防の大きな差になります。
逆効果だった習慣から学んだこと(体験談)
咳をしてからのマスク着用
咳が出てからマスクをすると、
本人の息苦しさが増して逆効果だったそうです。
原因探しに時間をかけすぎて悪化
咳の原因を探している間に悪くなってしまったこと。
筆者はこの経験から、
「原因を探すより、まず予防・治療。原因はその後で考える」
という方針に切り替えたそうです。
この考えは喘息管理の基本として非常に的確です。
家庭でできる発作を防ぐ工夫まとめ
- 就寝前の吸入は毎日決まった時間に
- 冷たい外気に触れないようにする
- 湿度は40〜50%に保つ
- カビ対策を徹底する
- 寝具を清潔に、ホコリの出ない素材にする
- 咳が出始めたらすぐに臨時薬・臨時吸入
- 室温差を小さくする
- 外出前に口元を温める工夫
- 生活リズムを整える
こうした生活習慣の積み重ねが、
発作の頻度を確実に減らします。
おわりに|子どもの“呼吸の癖”を知ることが最大の予防
小児喘息は、
薬だけでなく 生活の質(QOL)の調整が非常に重要 です。
どの環境が悪化しやすいのか、
どの習慣が改善につながるのか、
子どもそれぞれの“呼吸の癖”を知ることで、
発作を未然に防げるようになります。
あなたの家庭の経験は、
多くの家庭の参考になります。
今日からできる小さな工夫を積み重ねて、
子どもの呼吸を守っていきましょう。



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