小児喘息⑩|入園・入学の喘息ケア 園・学校で発作を防ぐためにできること

子育てケア

【小児喘息シリーズ⑩】

はじめに|入園・入学は“環境の変化”で喘息が悪化しやすい

園や学校の生活が始まると、

子どもの喘息はいつもより不安定になりやすくなります。

  • 集団生活で感染機会が増える
  • 生活リズムが変わる
  • 家の往復や園の出入りなど室内と外気の温度差
  • 初めての環境のストレス

こうした要因は、喘息のある子どもにとって大きな負担です。

特に入園・入学直後は疲れやすく、

発作が起きるリスクが普段より高くなります。

園・学校生活で喘息が悪化しやすい理由

生活リズムの変化

早起き・新しいスケジュールは、子どもの自律神経に負荷がかかります。

喘息は自律神経の影響を強く受けるため、生活リズムの変化は悪化のトリガーになります。

環境の変化(気温差・運動量・ストレス)

  • 登園時の外気の冷たさ
  • 新しい教室の空気(ほこり・乾燥)
  • 友達との関わりによる緊張

こうした刺激は、気道が敏感な子どもにとって負担になります。

感染症が増える季節

入園・入学シーズンは胃腸炎や風邪が流行しやすく、

喘息は風邪をきっかけに悪化することが多いため要注意です。

入園・入学前に準備しておくと安心なこと

医師に相談しておくべき内容

  • 園生活で活動制限が必要か
  • 発作が起きた時の対処
  • 何を持参すべきか(吸入器/ホクナリンテープなど)
  • 受診のタイミング
  • 運動後の咳の見方

必要に応じて「生活管理指導表」を書いてもらうとスムーズです。

発作時の対応プランを決めておく

  • 咳き込みが始まったらどうするか
  • どの段階で保護者に連絡するか
  • 市販薬は使わない
  • 園でできる範囲と家庭で行う範囲を区別する

事前にルールを決めるだけで、園側も安心して対応できます。

家庭で確認しておく健康サイン

  • 朝の咳はいつもより強いか
  • 前夜の睡眠は十分だったか←とても重要です!
  • 天気や気温差で悪化しそうか
  • 疲れがたまっていないか

これらの“兆候”を見て、必要なら休む判断をします。

園・学校に伝えておくべきポイント

活動制限は必要か?

医師から活動制限が不要と言われている家庭も多いと思います。

その場合は、

  • 活動制限はしない方針
  • ただし 無理をすると悪化しやすい

という2点を明確に伝えると良いです。

早めに休む方針を共有しておく

筆者の家庭では、

発作を起こさないために 早め早めに休むことが多いです。

特に喘息は一度悪化すると

3〜5日休むほど長引くため、

予防的な欠席はとても賢い選択です。

休む基準は『夜間眠れていたかどうか』です。

発作が起きた時の連絡ルール

以下を伝えておくと園側も迷わず対応できます。

  • 咳き込みが続く
  • ぜーぜー、呼吸が早い
  • 苦しそうにしている
  • 顔色が悪い
    → すぐに保護者へ連絡をお願いします

実際の園生活で感じた不安と工夫(体験談)

課外活動での不安

園内の活動は比較的安心できましたが、

課外活動中に発作が起きないかは特に心配でした。

外気の温度差や動きの激しさは喘息を誘発しやすいため、

これは多くの保護者が抱く不安です。

休みが多くなることの悩み

筆者の家庭では、

発作を防ぐために早めに休むことを選んでいました。

しかし、

そのぶん 休みが多くなる悩み もありました。

  • 発作で3〜5日休む
  • 長期的に見ると出席日数が減ってしまう
  • 行事に出られないこともある

喘息の子どもを持つ家庭では、避けにくい問題です。

コロナ禍が追い風になったこと

特に1人目が年少〜年中だった頃、

誤診で治療が止まって喘息が悪化していた時期と重なりました。

主治医には、

「この地域でこれほどひどい喘息の子どもは初めてです」

と言われるほどの重症。

しかし当時はコロナ禍で休園措置が多く、

治療に専念できた のは大きな救いでした。

ただその一方で、コロナ禍の出席日数が限られたなかで欠席してしまうと

  • 活動に参加できない
  • 作品が途中
  • 写真がほとんど残らない

という“可哀想だと思う瞬間”も多かったそうです。

喘息の子どもを持つ親が抱える現実的な葛藤です。

園・学校側と連携するときのポイント

担任に伝えるべきこと

  • 咳が長引く体質であること
  • 朝晩に悪化しやすい
  • 発作時はすぐ連絡してほしい
  • 無理をさせたくないが、活動は制限しない方針であること

これを伝えるだけで、担任の安心感が大きく変わります。

医療情報の渡し方

  • 医師の説明をまとめたメモ
  • 発作時の対応表
  • 服薬の名前と回数
  • 家庭での観察ポイント

これらを1枚の紙にまとめて渡しておくと、先生も迷いません。

行事・運動会での対応

  • 気温差の激しい日は無理をさせない
  • 発作兆候(咳・息苦しさ)があれば早退
  • 荷物に吸入器やホクナリンテープを入れておく

事前に担任と話しておくだけで安心できます。

家庭でできる予防ケア

  • 朝の咳を観察する
  • 気温差の大きい日は無理させない
  • 疲れがたまる前に休む
  • 外遊びは体調に合わせて調整
  • 風邪のひき始めは早めの対処

入園・入学の時期は特に“無理をさせない”ことが鍵になります。

まとめ|“制限”より“早めの対処”が子どもを守る

入園・入学は新しい環境で楽しいことが増える一方、

喘息のある子どもにとっては負担が大きい時期です。

大切なのは、

「活動を制限すること」ではなく

「悪化させないために早めの対処をすること」。

あなたが園や学校としっかり連携し、

子どもが安心して生活できる環境を整えられますように。

【筆者:まみ】|くらしのケアノート

「家庭の困りごとにそっと寄り添う、くらしのケア図書館」をコンセプトに、
おうちでできるやさしいケアと、暮らしをラクにする知恵を発信しています。

正看護師として10年以上勤務。
脳外科病棟を中心に、ICU(集中治療室)との兼任を含む高度急性期医療から、
消化器科(一般病棟/がん専門病棟)、結核などの指定感染症管理まで幅広く経験しました。

その後、デイサービスにて介護・リハビリ領域の看護にも携わり、
生活期の視点からのケアや家族支援を実践しています。

1000km単位の転勤を2度経験した4児のワンオペ母。
30分以内で作れる時短料理と、無理しない家庭運営が得意です。

▼Instagram:@kurashi_care(準備中)
▼BOOTH:PDFテンプレ販売予定

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