【小児喘息シリーズ⑦】
はじめに|夜間発作がつらい理由
小児喘息を持つ子どもは、夜間〜明け方の時間帯に発作が悪化しやすいといわれています。
咳き込みや嘔吐、泣きながらの呼吸苦…。
さらにきょうだいを起こさないように動き、部屋の電気はつけられず、寝不足のまま朝を迎える。
家庭での夜間発作の看病は、病院以上に“現実的な大変さ”があります。
この記事では、
夜間に発作が起きる理由と、家庭でできる具体的な対応をまとめています。
なぜ夜間〜明け方に悪化しやすいのか
気温の低下と気道の反応
明け方は1日の中で最も気温が下がります。
冷たい空気は敏感な子どもの気道に刺激を与え、気管支が収縮しやすくなります。
自律神経の変化
夜は副交感神経が優位になるため、気道が狭くなりやすい時間帯です。
その影響で、深夜〜明け方の発作悪化が起こります。
寝姿勢による咳の増加
横になると気道に分泌物が溜まりやすく、
寝ると咳き込む → 起きる → また咳き込む
という悪循環になりやすくなります。
家庭で気づきやすい夜間発作の前兆
・夕方から咳が増える
・布団に入ると咳き込む
・呼吸がいつもより速い
・鼻翼呼吸(小鼻を広げて息をする)
・寝ていても胸が大きく上下する
このようなサインがあると、夜間に悪化する可能性があります。
筆者の夜間発作体験談
筆者の家庭でも、夜間〜明け方の発作は最も大変でした。
■ 授乳中の咳き込み→嘔吐が「一番つらかった」
授乳している赤ちゃんを抱えながら、
隣では喘息の子どもが咳き込み、嘔吐。
授乳が終わったら→嘔吐処理(着替え シーツ交換)→吸入
寝ているきょうだい達が起きないように静かに動きます。
赤ちゃんは泣くので抱っこ紐の中にいてもらいながらの作業…大変でした。
夫は不在なことが多いのでこの流れを1人で同時に行い、「手が足りない」と何度も感じまた。
さらにこれが連日続くと、心身ともに疲労困憊に…。
夜間の発作への具体的な対応
吸入のタイミングと姿勢
夜間の苦しさが強い時は、座位(上半身を起こす)が基本です。
クッションで背中を支える 親の胸にもたれさせる 抱っこで上半身を起こす
眠っていても、吹き流し吸入でOKです。
嘔吐を伴う咳への対応
夜の咳き込みは嘔吐を伴うことが多く、家庭ではとても大変です。
対応のポイントは、
すぐに吸入に切り替える
嘔吐セットを作っておく(袋、手袋、ティッシュ、お口拭き)
着替えやタオルは枕元に置いておく
シーツ交換のセットを準備しておく
暗い中でも動けるように準備しておくと、負担が大きく減ります。
きょうだいを起こさない工夫
きょうだいがいる家庭では、こちらも重要です。
スマホライトを最小にする タオル・袋を枕元に置く 無駄な動きを減らすため「嘔吐セット」を作る
夜間は落ち着いて動ける準備が鍵になります。
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寝室に小型吸入器を置くメリット
夜間発作に備えて小型吸入器を寝室に置くと、
抱っこしたまま吸入できるなど対応がとても楽になります。
大型はリビング、小型は寝室。
この使い分けが家庭での夜間発作対応に役立ちます。
🏥 オムロン OMRON ネブライザー(NE-C28)
病院と同等レベルの霧化能力があり、喘息・細気管支炎・クループなど 医師処方の吸入薬を確実に届けたいときに最も信頼できるタイプ。
在宅吸入器の「メイン機・据え置き型」として家庭に1台あると安心です。
💡こんな家庭に特におすすめ
- ① 喘息・細気管支炎の持病がある
- ② 季節の変わり目にゼーゼーしやすい
- ③ 夜間の呼吸音(ヒューヒュー)が不安
- ④ 発作時に病院がすぐ受診できない地域
🌿 PARI パリ(小型)
ドイツ製ジェット式で信頼性が高く、粒子の細かさ・吸入効率が非常に安定しています。
通院が続く時期、夜間ゼーゼーが不安な子、旅行・帰省にも持ち運びたい家庭にぴったり。
💡おすすめの使い分け
- 自宅メイン:OMRON大型
- 車・旅行・帰省・寝室:PARI小型
- 夜間・咳込み・発作の早期吸入に便利
※「持ち運び×霧化効率×静音性」のバランスが良い、親子向け吸入器です。
**吸入後に忘れてはいけないケア
ステロイド吸入後は、
口の中をすすぐ 口元の薬剤を拭く
ことが大切です。
筆者は1人目の具合が悪く、顔を拭けずに寝かせた結果、
口の周りがガサガサに荒れてしまった経験があります。
眠気の強い時間帯は、
吸入を夕食前に前倒しにするなどの工夫が有効です。
すぐに受診すべきタイミング
以下の状態があれば受診を検討します。
・呼吸が浅い・速い
・小鼻を広げて息を吸う
・胸が大きくへこむ
・吸入後も改善しない
・嘔吐で水分が取れない
迷う場合は、
「吸入して30分経っても改善しない」
を一つの目安にできます。
睡眠不足との向き合い方
夜間の発作対応が続くと、看病する親自身の睡眠不足も深刻になります。
朝の家事を減らす 短時間の昼寝をとる 完璧を目指さない できる日は早めに休む
毎日頑張っている親たちこそ、休息が必要です。
まとめ|完璧じゃなくていい夜間ケア
夜間の発作対応は、家庭での大きな負担です。
しかし、
・呼吸が楽になる姿勢の調整
・早めの吸入
・寝室吸入器の活用
・嘔吐対策セット
これらの準備で夜間の負担を減らせます。
夜間発作は本当に大変だからこそ、
「完璧じゃなくていい」
という気持ちが大切です。


